2020年上半期(1月~6月)の中国琵琶演奏活動と精神面の落ち込み…
みんがです。
2020年が始まって間もなくだった頃、夏にはオリンピック開催も予定されており、
前年は、天皇陛下の退位と新天皇陛下の即位があり新しい元号に変わって、
景気も少しずつ上向いてきた感じがあり、
演奏の仕事も、今年は例年よりも多く予定されていたので、
新しい事にも挑戦し、練習も頑張ろうと思っていた自分がいました。
私は、今年も今までと同じように、お客様の前で生演奏をしたり、
コンサートやイベントで演奏できるだろうと思っていました。
今思えば、ずいぶんとのんきな考えでいたものだと思います。
人前で、お客様のお時間と空間をお借りして演奏できる事、
それがどんなにありがたく、貴重な事だったか、
わかっていたようで、真の意味は理解していなかったです。
今もし、新型コロナウィルスが蔓延する前の時に戻れたら、
人前での演奏について、また違った意味を感じて出来たと思います。
2020年の、上半期(1月~6月)の演奏活動は1月と2月に限られましたが、
主なもので2つでした。
1月、2月は、新型コロナウィルスに関するニュースは報道され始めていましたが、
まだ、他の多くのイベントやコンサートも普通に開催されていたので、
自分に影響が及ぶほど身近な事になるとは思いもしていなかった頃でした。
1月下旬、春節の頃に、二胡の伴奏で演奏させていただきました。
中華二胡学院の先生2人と、生徒さん2人の4本の二胡と、
中国琵琶1本の編成でした。
もう一つは、2月の札幌雪祭りシーズンに入っていた、
中華料理のレストランでの演奏も予定通り行われました。
演奏の写真は撮れなかったのですが、
演奏後にいただいた、海鮮焼きそばの写真はありました↴
なんだか、数か月前の事なのに、何年も昔の事に思えてしまいます。
その後、2月下旬から、急激に感染者が増加し、
2020年2月28日に北海道の緊急事態宣言が出されました。
北海道の緊急事態宣言については3月19日に一旦解除になりましたが、
4月16日からは、全国の緊急事態宣言が発令されました。
それに伴い、3月以降の演奏予定はすべてキャンセルになりました。
それは、細々と演奏活動をしている私のような者だけではなく、
有名な演奏家の方も同じ状況だったので、
感染拡大予防のためには、必要な事だと思いました。
演奏活動の自粛の必要性という点では、よく理解していたのですが、
やはり、すべての演奏のキャンセルは精神的には辛かったです。
うまく言えないのですが、仕事が全くないという経済的な影響は別として、
本番の来ない練習を毎日何時間も継続していく時に、
どのように精神を保てばいいのか、という心の問題でした。
私は、中国琵琶が大好きで、毎日練習さえ出来れば幸せだと思っていたのに、
実際に、本番の訪れない練習を何か月も続ける事になった時、
自分が大好きな事なのに、目標を見失う時があり、
漠然と、もしかして、練習も演奏もやめてしまうのではないか、
という自分への疑いと恐怖心が生じました。
新型コロナウィルスが流行する前は、
こんなに世の中が変化してしまうとは思いもしなかったのと同じように、
自分が演奏に関して、もしかしてやめてしまうのではないかと一瞬でも思うとは、
全く予想もしなかった事でした。
私は今は、心の弱い自分と常に共にいて、とても自分のそんなところが嫌で、
毎日が心のどこかに自分への不信感を抱えている状態です。
ですが、複雑なもので、今まで仕事で使う曲は本番に間に合うようにという期限があって、
それにあわせて練習していましたが、今は、時間もあって期限もないので、
純粋に、自分のやりたい曲を自由に練習するという事が出来るようになりました。
世の中の多くの方々も、何かしらの不自由や経済的な影響を受けられていると思います。
自分だけが大変ではないとわかっていますが、
この、「現状を自分の力ではどうにもできないという無力感」には、
まだ慣れる事ができません。
いつになるのか、また誰かに演奏を聞いて頂ける時が来るのでしょうか。
「あまびえ」という妖怪が助けてくれると言うそうですが…
2019年下半期の中国琵琶演奏活動のまとめ
2019年の下半期の演奏活動について この記事では、2019年6月~12月までの 2019年の下半期にあった演奏活動をご紹介しています。 今年の下半期の演奏活動は7月、ホテルの賞味会から始まりでした。 ...