演奏方法について

中阮の構造、調弦、ピックの持ち方と演奏姿勢について

阮(ruan)という楽器は、非常に歴史の古い中国の伝統的な民族楽器のひとつです。中国琵琶と同じく、弦を爪や撥、ピックなどで弾いて音を出す楽器のカテゴリーである「弾撥(tan bo)楽器」に属しています。
また、阮は楽器の大きさと音域によって、小阮、中阮、大阮と呼び名が異なっています。
この記事では、阮の中でも大きさや音程が中間位に位置する「中阮(zhong ruan)」の構造や、基本的な演奏方法について説明しています。
阮の歴史や中国琵琶との関連などについては下の記事で説明しています。

中阮の構造

中阮の構造は以下のようになっています。
中阮
弦は、中国琵琶と同じ4弦ですが、琴軸の側の弦を固定する部分がねじ式になっていて、琴軸と連動している金具に巻き付けて弦を張るようになっています。

琴杆(qin gan)と呼ばれるギターでいう所のネックの部分に当たる場所には、フレットが24本付いています。フレットの事は、中国琵琶と同様に品(pin)と呼びます。このフレットの部分は雑音を生じやすいポイントなので、楽器を選ぶ際は、各フレットを押さえて弾いてみて、雑音が出ないことを確認すると良いでしょう。

琴碼(qin ma)という弦の駒にあたる部分は、固定されており動かすことは出来ません。

楽器本体の部分の板に正面から左右対称に見える黒い部分は、板に開けられた穴で、音孔と呼ばれます。形は楽器によりさまざまで、鳥の形、円形、三日月、f形などがあります。音孔には、音を伝播する役割と装飾の役割があります。穴の形の違いについては、完全に装飾の意味合いなので音質には影響がありません。

中阮の調弦

中阮の調弦については、主に「四五四」定弦法と「五四五」定弦法があり、それぞれの開放弦の調弦は以下のようになります。
・「四五四」定弦=Adad(ピアノのラレラレ)
・「五四五」定弦=Gdgd(ピアノのソレソレ)
テキストなどの教材を使う場合、そのテキストがどちらの定弦法を採用しているか記載があると思いますので、先に確認しておくと良いでしょう。私は、大体の場合「五四五」定弦法を使用しています。

それぞれの定弦と各調について表にしたものは以下になります。

四五四定弦法

五四五定弦法

中阮のピックについて

中阮は、ギターのようにピックと指を使って弾きます。ピックの形は、いくつかありますが、初心者にも使いやすいのは下の写真のような三角形の物だと思います。
中阮
適度な弾力と柔らかさがあるものが良いです。角が滑らかでない場合は、自分で目の細かい紙やすりなどを使って滑らかに加工して使います。

ピックの持ち方は、下の写真を参考にして下さい。
中阮
ピックは、親指と人差し指の間に挟み込んで演奏します。人差し指の側面と、親指の腹の部分でピックを固定しますが、強い力で一点に押し付けるのではなく、指がピックに触れている面の全体で広く面全体を支えるような感覚です。
人差し指の先は、手の内側の方向へ丸く握るようにします。人差し指の指先が前に出すぎていると演奏の時に他の弦に引っかかって違う音が出てしまうので、不必要に弦に当たらないように注意が必要です。

ピックを使って弦を弾く他に、中指で弦を弾く場合もあります。同時に2音を発する時は、中指の指の腹とピックとで同時に弦を弾きます。

中阮の演奏姿勢

正しい演奏姿勢となるように、椅子は、楽器を持った時に、両足の足底が平行に床に着くような高さの物を選びます。椅子には深く腰掛けずに、やや浅めに座ります。

①椅子に腰かけたら、お尻、左の太腿、右の太腿の3つのポイントがバランスよく重心を取っている事を意識します。

②座る重心を意識できたら、楽器を両足の中央に置き、琴杆(ネック部分)をやや左に傾けます。

③楽器を左に傾けると、自然に楽器の裏側の板が自分の右の前胸部に触れると思います。楽器の支点は、左太腿、右太腿、右前胸になります。その時、楽器と自分の体の間に、三角形の空間が出来ていると正しく持てています。胸部や腹部がすべてべったり楽器の裏面に接するのではなく、空間が出来ているのが望ましい姿勢です。

④演奏時は、両足は軽く開いてそろえておく場合と、左足を少し前に出して、右足は少し後ろに下げて演奏する場合とがあります。どちらか、自分が自然に演奏できるスタイルで大丈夫です。

持ち方の一例は下の写真になります↓
中阮弾き方
身長や腕の長さ、座高などは、本当に人それぞれなので、自分が持ってみて自然で一番安定するところで良いです。

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