この記事では、中国琵琶の各ポジションと左手の基本形についてまとめています。 この記事では、中国琵琶の右手の基本的奏法「弾」「挑」「輪指」について説明しています。 中国琵琶を弾く前の準備 付け爪を巻く まず、右手に假指甲(付け爪)をつけます。 詳しい方法は下の記事にあります↴ ...
右手の基本動作については下の記事にまとめました↴
中国琵琶の右手の基本的な奏法「弾」「挑」「輪指」について
中国琵琶の楽器の構造とポジションについて
中国琵琶の5つのポジションは、0~Ⅳのローマ数字で区別されます。
上の図の④相(xiang)の部分はまとめて0把位(0ポジション)となり、⑤品(pin) の部分は4つに分割して、それぞれⅠ把位~Ⅳ把位までのローマ数字で表記されます。
それぞれのポジション(把位)毎の押さえ方
0把位(0 ba wei) 0ポジション
「中国琵琶の楽器の構造」の写真の 相(xiang) の部分のポジションを0 把位と表記します。
弦を押さえる時は、指の関節がつぶれてしまわないように、楽器と手の平の間に卵を握るような感じで関節を立てて、指先の先端の部分で弦をつかむような感覚で押さえます。背板にあてている親指は、強い力は入れず、関節は立てて、自然と楽器のふちに当てて沿わせる感じです。
Ⅰ把位 (Ⅰ ba wei) Ⅰポジション
「中国琵琶の楽器の構造」の写真の 品(pin) の部分の1番上のフレットを第一品と言い、上から数えて、第一品~第六品までをⅠ把位(Ⅰba wei)と表記します。第一品が人差し指の位置になります。
背板にあてている親指は関節を立てて、0把位の時と同様に、自然に楽器のふちに沿わせます。人差し指と中指で弦を押える時は、指の関節は凸に立てるようにします。フレットと指の距離が近いので、手の平と楽器との距離は自然と遠くなっています。
人差し指と中指を押さえたところ↴
薬指と小指で押さえる時は、下の方向に手首を下げるような感じになるので、自然と指の関節の角度は平らに近くなりますが、基本は関節はすべて凸の形のままを保ちます。
Ⅱ 把位(Ⅱ ba wei) Ⅱポジション
第六品~第十一品までをⅡ把位(Ⅱ ba wei)と表記します。第六品が人差し指の位置になります。押さえ方の基本はⅠ把位と同じで、親指は背板に自然に沿わせ、指の関節は凸にします。
人差し指と中指をいさえたところ↴
薬指と小指で押さえたところ↴
Ⅲ把位(Ⅲ ba wei) Ⅲポジション
第十一品~第十八品までをⅢ把位(Ⅲ ba wei)と表記します。第十一品が人差し指の位置になります。
押さえ方の基本はⅠ把位、Ⅱ把位と同じですが、フレットの間隔が狭くなり、弦との距離が遠くなる部分なので、親指の関節は立てることはできず、楽器のふちにくっついてしまいますが、力を入れずに自然に沿わせる感覚は同じです。
Ⅳ把位(Ⅳ ba wei) Ⅳポジション
第十八品~第二十四品、楽器によっては第二十五品までをⅣ把位(Ⅳ ba wei)と表記します。第十八品が人差し指の位置になります。
弦までの距離がさらに遠くなるので、親指は楽器に沿わせることはできず、背板を離れて前方に出すことになります。手首の内側を軽く楽器のふちに当てるようにして固定し安定させます。